2011年8月12日金曜日

お湯入れ、水差し






銅製の、イギリスのお湯入れです。
このまま火にかけて沸かすのではなく、手を洗ったりするために、お湯を入れて部屋に常備したもののようです。

わりと古いことなので確かではありませんが、持ち手の細工に惹かれて、手に入れたのだと思われます。
持ち手の細工は、その前から持っていた、ブリキのオイルポットと同じ仕上げです。
板一枚の薄い持ち手に、ブリキ板(この場合は銅板)を一枚補強するだけで、飛躍的に持ちやすくなります。




この持ち手は、タイのブリキ屋さんがつくったオイルポットで馴染んでいたので、どこで考案されたのか、深く考えたこともなかったのですが、これを見ると、原型はイギリスにあったようです。




お湯入れには、冷めないようにと、注ぎ口にも蓋がついています。




水差しも、イギリスのものです。
これも、持ち手に、持ちやすいように細工がしてあります。実際、水を入れて持ってみると、使い勝手の良さがわかります。
もっとも、ホーズのじょうろのように、持ち手をパイプ状につくっておけば、持ち上げたときに手が痛いということはないのですが、パイプ状だと、曲げるのが難しいし、持ち手を本体と接合するときに、作業が複雑になりそうです。




お湯差しも水差しも、何枚もの板金を接合して、つくってあります。




それに比べると、やはりイギリスのものですが、このやかんには持ち手に工夫がありません。
もっとも、容量が小さいし、お湯を沸かして何かに注ぐとき重いだけだし、どうせ熱いので布などを添えて持つのでしょうから、神経質になる必要はなかったのでしょう。




どれも使いやすそうですが、水道水や井戸水が、蛇口をひねると出てくる現代生活では、あまり需要はありません。
また、陶磁器と違って、古くなった金属は、そのままでは、実際に使うのが躊躇われます。
というわけで、水差したちは、我が家ではただの飾り物になっています。







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