2012年1月1日日曜日

「たつ」の皿



明けましておめでとうございます。2012年初めての朝は、寒そうに曇っています。




干支の「たつ」人形は全然持っていませんが、お皿に描いた「龍」なら少しあります。
プノンペンの、サップ川とメコン川が合流する辺りの、川に面した小さなお店で手に並んでいた、、清時代のお皿です。

暮れに、近くの骨董市で、私の持っているものと酷似した、芙蓉手のお皿が売られていました。龍の皿と同じ大きさのお皿です。
「おやっ、珍しい」
と、近づいてみると、説明書きがありました。

「運んでいた船が沈没して、180年間海底に沈んでいた清の皿です」

そうか。
何気なく毎日使ってるお皿ですが、180年以上の歴史を重ねてきたお皿だったのです。
ここへ来て、また一つ年を重ねました。

「金は値が張るけど、漆だけなら」
と、お隣のJさんが、欠けたところを修理してくれました。




この龍は、長い身体を小さなお皿に収めきれなくて、裏にまで足を伸ばしています。




数年前に、骨董市で出逢った日本のお皿です。
「江戸のものだよ」
と言われましたが、どうでしょうか?




秋刀魚は長すぎて乗りませんが、焼いたり煮たりした魚の切り身を乗せると、「おいしそう度」がアップします。




割れ(にゅう)が入っていたからか、ちょっと重いからか、とっても安かった大鉢です。
焼成のときに入った割れ(上部左)は、隣のJさんに金継ぎしていただきました。




釉薬が流れたのか、点を描こうとして失敗したのか、それとも陶工がいちいちそんなことは気にしていなかったのか、龍が笑っています。

今年は、いつも笑いながら過ごしたいと思います。



2 件のコメント:

Shige さんのコメント...

あけましておめでとうございます。
ステキなたつがいっぱいですね。
詳しいことは分かりませんが、だみを使った大らかな筆づかいがステキ!!
今年もよろしく~!

さんのコメント...

Shigeさん
手で描くしかない時代の絵は本当にみごとです。数をこなすうち、手が勝手に動くようになるのでしょうね。
ただ、陶芸家さんから見ると、下の大鉢は、まっすぐな線も引けていない、へたくそな職人の作品のようです(笑)。
こちらこそよろしく。