2012年7月2日月曜日

また、犬張り子


犬張り子をアップしたとき、ずいぶんなくしてしまったなぁと感じました。
大切に思う気持ちには、そのときによって浅い深いがあるし(日々の生活より仕事優先とか)、紙でできたおもちゃは、引っ越しに弱いし(さっさと片づけたい気持優先とか)、保管しているときの湿気にも弱い(空家に保管とか)ものです。

まあ、今でも東京の神社を訪ねれば、犬張り子を授与しているところがたくさんあります。機会があったら行ってみようかと、授与している神社を書き出しておきました。


すると、しばらく前に、用事のついでに東京の神社を訪ねる機会がやってきました。まずは、よく通る浅草にある、鳥越神社に寄ってみました。
笊かぶりのかわいい犬張り子がありました。値段もまあまあで、嬉しい出会いでした。
気をよくして、その足でに上野にある神社に寄ってみました。犬張り子のかわいさは今一つ。しかも値段が高かったので、せっかく行ったのに、買わずに帰ってきてしまいました。
そして、犬張り子を授与する神社を、七、八ヶ所訪ねる計画も、あっさり撤回してしまいました。

犬張り子がなくても、暮らしに困ることもありません。


それからずいぶん経った昨日、骨董市で、がんこ屋さんが犬張り子を持っていました。
犬張り子スペシャリストのがんこさんですが、骨董市に犬張り子を持ってきたのを見たのは、初めてかな?私が見逃していたのかもしれません。


この犬張り子は、でんでん太鼓に江戸千代紙が貼ってあるように、東京(江戸)でつくられたものですが、犬張り子に矢を結びつけてあるので、愛知のあたりのものだそうです。
子どものお宮参りのとき、初着に挿して、背中に飾りました。


見れば見るほどかわいい犬張り子です。
骨董市から一度帰ってきたのに、残っていた犬張り子が気になり、お昼を済ませてから、再びがんこ屋さんを訪ねてみました。


残っていました。東京いせ辰の犬張り子と、

ちょっと大きい、1958年の年賀切手にもなった加賀犬張り子です。
加賀張り子も、本体の張り子の制作はやはり東京(江戸)ですが、


彩色、飾りつけなどは加賀仕様、石川県でなされたものだそうです。


背中のでんでん太鼓の「寿」や、「のし」が、ありがたさを増しています。

それにしても、多産・安産・子の健やかな成長のお守りが中国では豚なのに、日本では犬であるのが、おもしろいところです。
他の地域(文化)では、いったい何なんでしょうね?


5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

いつも楽しませていただきます。
ザルをかぶせるのも病気退散のような意味があるのでしょうか、
でんでん太鼓 昔は本物のえんどう豆でした。
音がすてきですね、よく考えています。
 いまごろはヌカデが出る季節ですがいかがですか、
今はない家内の実家は蛙の合唱とホタルの時期でした。(山水なので冷たいです)
遠い街の灯りが星のように見えました。
いつもコメントを感謝です。

昭ちゃん さんのコメント...

春さん打ち込む以前にいきました。
ゴメーン

さんのコメント...

昭ちゃん
犬の上に竹を置いた漢字を思い浮かべると、「笑」という字になることから、いつも子どもに笑顔が絶えないようにと、張り子犬は笊をかぶっているそうです。
昔の人の考えたダジャレっぽいこと、いろいろ面白いですね。疱瘡除けに赤いものを集めるとかも面白いし。
それだけ、子どもが育たない時代があったのですね。今でも、五歳以下の子どもに栄養が足りなくて、下痢などであっさり死んでいく社会もあります。残念なことですが。

昭ちゃん さんのコメント...

江戸時代特有の判じもの・地口類ですね。
恵比寿さまが大根を齧る絵で「恵比寿大根を食う」が
「恵比寿大黒天・えびすだいこくてん」になります。
江戸っ子の言葉遊びですね。

さんのコメント...

昭ちゃん
江戸の人は粋でしたね。江戸はおもちゃも面白いし。