2013年5月15日水曜日

籠の材料について


昨日の「何の葉かなぁ」の補足です。
どうやら、籠たちの材料はパンダナス、タコノキのようです。
以前持っていたアダンのマットからして、分厚いごわっとしたものしか想像できませんでしたが、加工方法によって、しなやかな材料が採れるのですね。
以下、『世界のかご文化図鑑』(ブライアン・センテンス著、東洋書林、2002)に載っていた材料のつくり方を書いておきます。

パンダナスの採集は棘があるため、つらい仕事である。葉の太い主脈と鋭い縁を切って取り除き、天日に当てるか火にかざして乾かし、柔らかくしなければならない。それからヤシの葉と同じように鋭い葉が並んだ櫛状の道具で梳いて細長いへぎにする。へぎは水に浸して何度もすすいであく抜きをし、太陽の光にさらして白くする。
パンダナスの繊維はひじょうに吸収性に富み、染色しやすい。


2 件のコメント:

onnji- さんのコメント...

私の籠(趣味の範疇ですが)では、ツヅラを主に使いますが、一部にニューサイランを使います。タコノキですか。春さんは、その材料や製法、さらには籠の形、用途、その歴史などについてずいぶん博識ですから、大変参考になっています。

さんのコメント...

onnji-さん
ちっとも博識ではないですよ。でも一応、「知りたい知りたい」というのがあります(笑)。籠は奥が深いですね。もちろん布だって何だって奥は深いのですが、籠はただ用途を満たすだけでなく、いかに身近な材料で美しくできるか、どこまで細くできるか、どんな地域の人も追求したやまない態度が面白いです。