2014年6月3日火曜日

鶏小屋を真似て


我が家の二階の棟木の近くに小さな窓があります。
細い廊下に登って、今年もその窓を開ける季節がきました。

以前、ビニールの仮小屋に住んでいたときには、小屋の最上部と床すれすれの二ヶ所に、幅4メートル、高さ25センチほどの、横に細長い開口部をつくっていました。素材がビニールですから、長い鉄パイプを錘にして、寒い時は幕のように垂らしておき、開閉は農業用ビニール巻きあげ機を使っていました。

それは、韓国の自然農業協会の趙漢珪(チョウ・ハンギュ)さんの鶏小屋から学んだ方法です。
小さな鶏小屋をビニールハウスの中につくり、鶏の成長とともに面積を広げることによって、身体能力の個体差をできるだけ出さないように、元気に育てる方法ですが、鶏小屋の温度調節は、ビニールハウスの上下の、横長の開口部でします。
室内が暑くなると、熱せられた空気は上昇して、上の開口部から逃げて行きます。すると、地面すれすれの開口部から、比較的ひんやりとした空気が取り込まれて、ビニールハウス全体が涼しくなるという仕組みです。

その開口部がなかったら、私たちもビニールハウスの仮小屋に六年も住めなかったと思うほど、それは効果的でした。冬は開口部の前に、断熱材を並べて板で閉めました。
もっとも、骨組みとして使っていた鉄パイプは熱伝導率がいいので、パイプの上の方は夏の日差しで熱せられると触れないほど熱くなり、その熱で室内の温度が下がりにくいということはありました。
つまり、足元の方はあまり問題ないわけですから、鶏ほどの背丈だと快適だったのですが、あいにく人間だったもので、頭の方はちょっと温度が高かったのです。


さて、母屋建設にも応用した、高いところの熱を逃がすための窓を、半年ぶりに開けました。
窓は階段室の西に二つと、


階段室の真上の、OMソーラーの機械室に一つ、そして階段室の東に一つあります。
我が家には冷房機はありませんが、この窓を開けることによって熱い空気は逃げ、二階が暑くなり過ぎることがありません。


これから十月ごろまで、小さい窓は開けっぱなしです。
我が家は南から見ると平屋に見えますが、北から見ると三階建てにも見えます。下屋の下、しっくい壁のところが二階の展示室、板張りで真ん中に縦に細いガラスがはまっているところが階段室です。


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