2015年12月7日月曜日

多治見の招き猫


骨董市で、ガラスのわじまさんが大きな招き猫を持っていました。
一世を風靡した常滑の招き猫とは、ちょっと感じが違います。多治見の招き猫です。

多治見らしい、豪華な前垂れの古型(といっても戦後か)の招き猫に出逢ったのは、初めてですが、置く場所がないわと迷いつつ、未練がましく眺めていたら、
「安くするよ」
とわじまさん。最初に聞いた値段の四割(近く)引きにしてくれました。
招き猫を新聞紙で包みながら、わじまさんは、
「お嫁に行っても、ほかのネコとけんかするんじゃないぞ。かわいがってもらえよ」
などと、ぶつぶつ、猫に言い聞かせていました。
わじまさんは猫好きで、家には一時、外猫も合わせて、11匹もいたそうです。


多治見の招き猫には、目にはスパンコールのようなものが貼りつけてあります。
  

貯金玉になっているのですが、お金を入れる口が、首根っこの方に曲がって開けてあるのがユーモラスです。
「お金も入っているみたいだよ」
と、わじまさん。振ると、カランと音がしました。
「一枚みたいね」
「二枚ぐらい入ってんじゃねぇの?」


家で、底のゴムの蓋を外してみたら、十円玉と五円玉が一つずつ入っていました。


多治見の招き猫を常滑の招き猫と比べてみると、プロポーションが違います。
常滑の招き猫は、限りなく二頭身に近いけれど、多治見の招き猫は三頭身に近い感じです。










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