2017年5月28日日曜日

作業のお供

大工仕事をするのに、以前はいつも、腰に釘袋をぶら下げていました。釘袋と言っても、ねじ釘や釘だけを入れるのではなく、よく使う道具類をいろいろ入れます。
でも、釘袋が重くなると、腰に負担がかかります。また、電動カンナやテーブルソーを使うと、釘袋の中がおがくずなどの埃でいっぱいになります。


そこで、Kさんから、自作の手つき籠をいただいてから、必需品をこの籠に入れて持ち歩いています。


作業によっては、ほかのものも入れますが、常時中に入っているものです。


カメラ、ラジオ、計算機です。
計算機は、例えば本棚など、決まった長さを均等に割って、それぞれの長さを出したりするときに必要になります。


小さな指金とコンベックスルール、そして鉛筆と消しゴムです。
カッターナイフは、材木の束ねてある紐を切ったり、鉛筆を削ったりするのに使います。


もちろん、作業の時には、インパクトドライバー、玄能、ねじ釘、ドリルなどいろいろ使うのですが、それらは、決めた収納場所に戻しながら使っています。
ところが、この籠に入っているような頻繁に使うものは、いつも手元に置いておきたいのです。
長いのは、インパクトドライバーのビット、普通の長さのビットでは使えないような場所で使います。ライターは焚火をするとき使い、彫刻刀の丸刀は、案外出番が多いのです。
そして、木っ端を斜めに切ってつくった楔(くさび)は、丸鋸の安全カバーを外すときに使います。丸鋸は、いつもは安全カバーをつけた状態で使いますが、材を斜めに切りたいときなど、安全カバーが邪魔になるときがあります。
そんなとき、この楔を挟んで、安全カバーを外したままで使うのです。







2017年5月27日土曜日

お弁当を持って

先日、八郷に住むHさんの家での、「縁側でお茶会、電気代600円の5アンペア生活」という集まりがありました。
Hさんはフリーライター、昨年まで東京で暮らしていましたが、震災後の2013年から、思い立って5アンペア生活を始めた方です。やがて、都会生活を切り上げて農村で暮らしたいと思うようになり、昨秋に八郷に引っ越ししてきました。空き家を借りて、今年の三月に越してきたTさんと、家をシェアして暮らしています。

集まったのは30人ほど、八郷やその近郊に住む人たちで、陶器をつくっている人、有機農家、福島から避難された方などなど、幼児連れの若いお母さんたちもたくさんいました。みんなの関心は、
「5アンペアで、どう暮らせるの?」
ということでした。

Hさんのお話では、5アンペアでも、冷蔵庫も洗濯機も使えます。しかも、いまどきの冷蔵庫は、大型ほど省エネにできているそうです。
使えないのは、電子レンジやトースター、それに普通の掃除機やヘアドライヤー、アイロンなどです。
電子レンジやトースター、そして炊飯器は、蒸し器、焼き網、土鍋などで代用できる、というか、そちらの方がもともと使われていたものなので、それを活用すれば、問題ありません。
また、掃除機は充電型のものなら使えて、ドライヤーやアイロンは、中に使える機種があるとのこと、使っているものを見せていただきました。

我が家も含めて、参加者の多くは30アンペアの契約でした。
話を聞いた参加者は口々に、
「いきなり5アンペア契約にするのが無理でも、今の契約アンペアから10アンペア落としてみようと思います」
と、感想を述べていました。
Hさんの話では、日本中の家庭が10アンペアずつ落とせば、それだけで原発5基くらいはいらなくなるという計算でした。

さて、集まりは、お弁当持参だったので、久しぶりにお弁当をつくりました。
 

最初、昔使っていためんぱと曲げわっぱのお弁当箱を出してみましたが、曲げわっぱはちょっと小さすぎるかしらと思い返して、スウェーデンの弁当箱のスウェープアスクを使いました。
 

しっかり食べるなぁ。


みんなカップとお箸も持参、これなら集会をしても、開催する方の負担になりません。
 

田舎家は融通無碍、ふすまや障子を外したら、とっても広い空間ができています。


5アンペアで暮らすというのは、電力の消費を減らすということですが、身の回りにあるエネルギーをうまく生かすことも大切です。
その意味では、小さな扇風機を一つ回すだけで、冬の暖房をまかなって家じゅうを快適な温度に保ってくれるOMソーラーも、とても優れています。暖かい空気をいったん電気に変えたりしないで、そのまま使うので、ロスが少ないのです。

夫はさらに、谷川の流れている水で、小さな水力発電ができないかと思っていて、近々、いろいろな試みをしている飯田市の見学に行こうとしています。何かできるでしょうか?
とっても楽しみです。







2017年5月26日金曜日

京都から来た狐さん

信州飯田に住んでいたブログ友のtopcatさんは、しばらく前から京都の人形師に弟子入りして、胡粉の人形づくりの修行を積んでいます。
そしてときおり、京都の町で見つけた、素敵なものたちがいりませんかと、声をかけてくれます。


そんなtopcatさんから、「福狐」が届きました。
京都河原町にある、岬神社土佐稲荷の授与品の狐さんです。


シンプルな箱の中の、シンプルな包みの中から出てきたのは、


表面がざらざらにした、砂糖菓子のような磁器の、一対の狐さんでした。

topcatさんによると、この狐たちは稲荷社の中で見つかった古いもので、新しくつくった箱に入れて授与しているということですが、狐さんのことゆえ、真意のほどはわからないとのことでした。
そういえば、古風な感じがしないでもありません。


狐さんたちは、立派な尻尾を持っています。


そして、手のひらにすっぽり入るほどの小ささです。


故郷の信州にいたころから、topcatさんは仕事の傍ら、余暇で古い人形の修理などをしていました。
修行の道に入ることを決心した経緯を深くは知りませんが、将来は人形師としてやっていきたいということなのでしょう。
 
工房風景、topcatさんのFacebookより
 
師匠から、「春絵」という雅号をいただいたそうです。

topcatさんはまだ三十歳にもなっていない狐男子。前途は洋々、人形づくりを未来につないでいく、素敵な人形師となることでしょう。
頑張れ!







2017年5月25日木曜日

棕櫚のトレイ


Oさんの家に飾られていた、棕櫚の葉の籠です。
知り合いの方がつくられたものだとか、籠の原型であるココヤシの葉の籠に通じます。


以前、棕櫚の葉で魚をつくったら、時間が経ったら乾燥して、スカスカになったことがありましたが、時間が経っていても美しいこと。


下から見たところ。


というわけで、早速棕櫚の葉を切ってきて、真似てつくってみます。


葉が、うちわ形ではなく、円形についているのをどう処理するのか、結論を出さずに見切り発車で編み始めます。


葉が多すぎるので、途中から二枚重ねて編みましたが、きれいな船形にはなりそうにありません。


そろそろ限界かなと、葉を数枚切り離しました。


葉のつけ根が硬くて曲がらないため出っ張って、ちょっと似て非なるものができてしまいました。
 

見せていただいたのは、鳥のように軽やかだったのに、できたのは、太り過ぎた金魚のようでした。


で、数日たってから直そうとしたら、硬い葉柄が折れてしまったので、柄を短く切りました。
舟みたいで、太った金魚よりましかな?
なかなかうまく編めません。




2017年5月24日水曜日

丸散らしの器

「最近、レストランや居酒屋を開くのに、伊万里使う人が増えていて、手持ちのものが東京でごっそりまとめて売れてしまったのよ。だから仕入れに新潟まで行って、夜中帰って来たから、ほとんど寝てないんだ。ふらふら」
と、骨董市でまことさん。
全部売れてしまったにしては、その日も大小の伊万里の器が所狭しと並んでいました。

数十年前に比べると、たくさん出回ってきたためか、伊万里は値段が手ごろになっています。
店を開くとき、新しい器を揃えるより、ずっと安くつくと着眼した店主さんのお店、素敵なお店に違いありません。
「これなんか、煮物を入れて、カウンターにどーんと置いておいたら素敵ね」
中には、洗面器ほどの大きさの鉢もありました。


器はもうたくさん、と思いながら、ついつい印判の鉢を買ってしまいました。


直径23センチ、高さ8.5センチ、使いやすい大きさです。
 

丸紋に、勾玉紋が散らしてあります。
  

散らし方にむらがあって、込み合っているところもあれば、空いているところもあります。


いろいろ盛ってみたら具合よかったのに、写真を撮り忘れました。
慌てて撮ったこれは、茹でたブロッコリーと切ったトマトという芸のなさ、超ナチュラル(超手抜き)な、料理とも言えない代物でした。









2017年5月23日火曜日

鉄もの


招き猫を見た日、まことさんの店に並んでいた、鉄製品の数々です。
鉄大好き、刃物大好きな私にとって、興味深いものがいっぱいでした。
手前真ん中あたりと、奥真ん中あたりの、蟹の爪みたいなものは何だろう?これまで見たことのないものです。


この鉄の収集家は、まことさんの古いお知り合いで、鉄であれば、洋の東西にはこだわらなかったそうです。
この、草引きは、いったいどこの国のものかしら?長い柄につけるようになっています。鉄の味は、たまりません。
穴あき杓子は、インドのステンレス製のものにそっくりでした。


その日は、すでに招き猫と伊万里の鉢で福沢さんとお別れしていたので、鉄は見ただけでした。

でも、次の骨董市開催日に、地面に敷いてある藁のむしろ一枚をいただく約束をしました。
手で編んだ、とっても素敵なむしろ、いまどきなかなか見かけないものです。







2017年5月22日月曜日

前垂れをつけた招き猫


骨董市で、遠くから、まことさんの店に、招き猫の後ろ姿が見えました。
「大小あるなんて、豪徳寺招き猫かしら?」
と思いつつ近づきます。


なんの期待もせず、前に回ると、わぉぉ、初めてお目にかかる猫たちでした。
「この猫はなに?」
と、思わず変な質問をしてしまいました。
「招き猫だよ」
と、まことさんが返します。


「こんな眉は初めて見たかな」
と、まことさん。


「眉がこんなのはいるけれど、こんな前垂れは初めて見たかな」
と、私。
小さい方の前垂れには、唐草模様が浮き彫りになっています。


鴻巣の練りものの招き猫にちょっと雰囲気が似ていますが、鴻巣の猫たちよりずっと大きく、ずしりと重い素焼きの猫です。


家に帰ってから、『郷土玩具招き猫尽くし』をひっくり返してみました。
隅から隅まで見たけれど、どこの猫たちかわかりませんでした。
手足の指の赤が目立ちます。


「あぁ、猫が収まるところに行ってよかったなぁ」
と、まことさん。
「あぁ、猫が来るところに来てくれて嬉しいなぁ」
と、私。


「これはおまけだよ」
といただいた糸巻きには、東京で開かれて骨董市のためにつけたのか、かなりのお値段がついていました。




2017年5月21日日曜日

本の間から、「昔」が出てきた!

時折、思い出したように夫の本を片づけています。
長い間、居間の地下に、段ボール箱に入れたまま積んでいましたが、なにせ、地下室はカマドウマの集結場所になっていて、箱がカマドウマの糞だらけになっています。


おお、懐かしい!
ずっと夫の本棚にあった本が、久しぶりに姿を現しました。
左は昭和元年から30年までの写真、右は敗戦の年(昭和20年)から、60年安保の年(昭和35年)までの、新聞からピックアップした写真が載っています。


中にカビが生えていないかと、『写真昭和30年史』を開いたら、紙切れが出てきました。


たはっ。
「うちに、こんなものがあるのか?」
という古めかしさです。
  

裏返したら、映画館でもらえるパンフレットでした。
三輪自動車は、パンフレットの裏の広告だったのです。
「警察日記」とありますが、下に小さく「湯の町椿・東京の空の下には」 と書いてあります。


そして、パンフレットを開くと、中には、それぞれのキャストやあらすじが書いてありました。
字が小さくてその時はほとんど読めませんでしたが、宇野重吉、三橋達也などという文字が見えました。


場末の映画館では三本立てが当たり前でしたが、場末でパンフレットをくれたかしら?
いやはや、時代を感じてしまいました。