2018年1月1日月曜日

瓦の鯛抱き

暮れに、瓦屋のさくらいさんが、2018年のカレンダーを持ってきてくれました。
そして、
「うちで焼いたものだけど」
と言って差し出したのは、瓦焼きの方法でつくった鯛抱き童子でした。


童子というより、「小僧」、あるいは「鬼の子」と言った方が似合うようなきかん気顔のわらべが、鯛を抱いています。
「わぁ、すごい!」
なんという、素敵なプレゼントでしょう。
原型は群馬の鬼屋(鬼瓦屋)さんがつくり、型を取りましたが、さくらいさんので焼いたのだそうです。
 

後ろ姿です。
火災除けの水の上におめでたい鯛、そして童子には子どもがすくすく育つという願いも込められているのでしょう。郷土玩具には鯛抱き童子がありますが、瓦として焼いた鯛抱き童子を見るのは、初めてです。
瓦の魚と言えば、「鯉の滝登り」は見たことがありますが。


瓦屋さんに、津屋崎土人形の鯛抱きを見せてあげました。
「あっ、そっくりだ!」
瓦屋さんも、鯛抱きの瓦を見たのは、初めてだそうです。


調子に乗って、金魚抱きも見せてあげました。


鯛抱きの瓦は、瓦に乗せる飾りとしてつくられたものですから、底には穴が開いていて、屋根に取りつけやすいようになっています。


顔に浅いしわが見えるのは、土を丸めて石膏型に押しつけたときできたものです。

さて、あまり喜びすぎて、瓦屋さんに、どこの屋根にこの鯛抱き童子を乗せるのか、訊くのを忘れました。
こんな瓦飾りを乗せたい人がいるなんて、この世は楽しいなぁ、と思ったことでした。







4 件のコメント:

昭ちゃん さんのコメント...

 おめでとうございます
今年も楽しませてくださいね。
家を守り繁盛させる縁起物と言う風習は
絶えつつありますね、
時代の変化や環境でしょー
でもちょっとしたものを置くと楽しいです。

さんのコメント...

昭ちゃん
明けましておめでとうございます。
かつて、お正月は、お盆同様ご先祖様が還ってこられる日だったようですね。我が家には、かつてここに住まれたご先祖様はいませんが、いま犬どもが還ってきていて、賑やかに戌年のお正月を楽しんでいます。
屋根飾り、素敵でしょう?あれから、鯛抱きの屋根飾りは八郷で使うのではなくて、ただ、瓦屋さんには窯があるので焼くのだけを頼まれて、よそで使うのかもしれないと思い当たったのですが、それにしても可愛いですね(^^♪
昭ちゃんちも、戌年なのになぜかもんちっちを飾ったりしていますね(笑)。まぁ、賑々しければよしです。
今年もよろしくお願いします。

kuskus さんのコメント...

わあ、いいですねぇ。
こうして願いや想いを形にして屋根に乗せるってのがステキです。
春さんちは鯛抱き童子やら恵比寿様やら、屋根の上がどんどん
にぎやかになりそうですねー。
               

さんのコメント...

kuskusさん
可愛いでしょう?
と言って、可愛いものを全部屋根に乗せていたら、いったいどんなことになってしまうか(笑)。
でも、その昔、上海郊外で見た、寄棟の棟瓦に動物たちが並んでいるのとか、棟の上に鉢に入った花を置いて、花びらがガラスになっているのとか、見たときのワクワク感、今でも思い出します。
鯛抱きは、しばらく地上で待機です(^^♪